台北は特徴的な食文化が有名ですが、国際的に有名な小籠包や牛肉麺、臭豆腐といった台湾料理に使われる魅力的な食材やその他の創作料理を知っていますか?昨年、ミシュランガイドで星を獲得した台北の24のレストランのうち、少なくとも半数が革新的なスタイルのお店です。Impromptu by Paul Leeや祥雲龍吟といったレストランでは、地元の食材を使用し、独自のレシピで伝統的なメニューを監督し、独自の方法で台湾料理を提供しています。台北では新しく、そして時代の先端を行く食文化が芽吹こうとしています。
春も近いということで、今回は特別に考案した伝統的な春の食材のサツマイモ、ほうれん草、アスパラガスを使った春らしい台湾料理のレシピを紹介していきます。これらの食材は台湾料理でもよく使われ、工夫次第で驚きの料理に変わります。また、レストランにあるような難易度の高い料理も簡単にご自宅で作れるように改良しました。バジルやエシャロットといった一般的な食材を加えるという少しの工夫で「正に台湾風」と言える味が作り出せます。
地瓜圓の練乳和え
地瓜圓は世界的に有名なタピオカミルクティーと並び台湾で最も一般的なデザートです。食感と見た目はイタリアのニョッキに似ていて、小麦粉の代わりにキャッサバ粉を使うので柔らかくふっくらとした仕上がりになります。このレシピは家族が集まった時に母が作っていたものです。甘いものが好きな方におすすめですし、作る工程も楽しいのでお子さんと作る場合にも最適です。
材料
3 〜4 人分
つぶしたさつまいも 180 g
さつまいもでんぷん 70 g
練乳大さじ3
牛乳1 カップ(お好みで)
レシピ
Step 1
さつまいも1 個をよく洗い、皮をむきます。3x3 cm 幅に切り、電子レンジで3 〜4 分間加熱します。さつまいもでんぷんと練乳を大さじ1加えます。
Step 2
スプーンでさつまいもをつぶしたら全てを混ぜて、生地がしっとりと固まるまでよく混ぜ合わせます。
( ポイント:生地が乾燥しすぎている場合は、水を加えます。)
Step 3
生地を4 つに分け、それぞれを細長い葉巻状に伸ばしていきます。それらを2 cm 幅に切ったら小さい球形もしくはお好みの形に整えます。できるだけ大きさは揃えましょう。
Step 4
球形にしたさつまいもをお湯の中に入れて浮かんでくるまで数分間茹でます。
( ポイント:浮かんだ後もさらに30 秒間ほど茹でて、しっかり火が通るようにします。)
Step 5
水を切ったら大さじ 2 杯の練乳を入れたボウルに移します。
Optional
お好みで冷たい牛乳または熱した牛乳を添えれば子供たちの午後
のおやつにピッタリです!
ほうれん草と鶏肉のスンドゥブ鍋
ヘルシーなスンドゥブ鍋は、高級中華レストランのフルコースディナーに含まれている料理でシンプルな調理工程でありながら味も申し分なく、栄養も満点です。自宅で作る場合は新鮮なアンチョビやエビなどのシーフードを入れると風味がより引き立ちます。また、胃も暖められるので前菜に適していますし、ロマンチックなデートにも最適です!
材料
3 〜4 人分
ほうれん草250 g
絹ごし豆腐 1 丁
鶏胸肉1 枚
卵1 個
みじん切りにした
エシロット大さじ1
鶏ガラスープ1,000 ml
料理酒大さじ1.5
タピオカ粉小さじ2
( + 水大さじ2)
塩小さじ1/2
砂糖小さじ1/3
植物油少々
ごま油少々
白コショウ少々
レシピ
Step 1
まずすべての材料を用意したら、 ほうれん草は小口切り、絹ごし豆腐は小さく角切り、鶏胸肉は5 cm 幅の細切り、エシャロットはみじん切りにします。
Step 2
植物油を引いた鍋を熱し、みじん切りにしたエシャロットを中火で1 分間炒めます。次にほうれん草を加え、さらに1 分間炒めます。その間に後で使うタピオカ粉を小さなボウルに入れて水で溶いておきましょう。
Step 3
鶏ガラスープを鍋に注ぎ、中火で熱しながら豆腐と鶏胸肉を加えます。
Step 4
次に料理酒と水で予め用意しておいた溶いたタピオカ粉を鶏ガラスープに注ぎ入れます。
( ポイント:ダマにならないようタピオカ粉に水を加える際は手早くかき混ぜてください。)
Step 5
上記の水溶きタピオカ粉を入れる際、スープが沸騰しているか、沸騰に直前の状態なっていることをチェックしましょう。問題なければスープに塩と砂糖を加えて味を整えて一度味見をします。スープに溶き卵を加えて5秒間待ち、それから時計回りに数回静かにかき混ぜます。
Step 6
最後に火を止めて、白コショウとごま油を加えたら完成です。冷めないうちにお召し上がりください!
アスパラ入り蝦鬆
蝦鬆は非常に人気があり、上品な中華レストランでよく見られる料理で、シログワイや油条といったサクサクした食感を持つ材料が使われています。しかし、他の国で手に入らない材料もあるので、アスパラガスとカシューナッツを代わりに使用しました。食感が似ているだけでなく、旬のアスパラガスを使っていることがポイントで、これ以上にない「春らしい」料理になっています。アジアのバジルを加えると風味がより広がるのでおすすめです。ホームパーティーをする際は、ぜひこの料理にチャレンジしてみてください。
材料
3 〜4 人分
アスパラガス6 本
殻を剥いたエビ10 尾
カシューナッツ1 杯
卵白 1/2
白コショウ小さじ1/2
タピオカ粉 小さじ1
レタス4 枚
角切りにした玉ねぎ1/2 個
みじん切りにしたしょうが1/2 片
みじん切りにしたネギ1 本
みじん切りにしたニンニク3 片
大きめに切ったバジル 大さじ2
塩少々
レシピ
Step 1
食材を準備したらカシューナッツを砕き、アスパラガス、ネギ、タマネギ、ニンニク、しょうがを材料の欄に記載したそれぞれの切り方で切り分けていきます。
Step 2
水で洗ったレタスを縦半分に切り、葉を取り分けておきます。
( ポイント:レタスは氷水を入れたボウルに1 分間浸しパリッとさせます。1 分経過したら水を切りって置いておきます。)
Step 3
海老をペーパータオルで拭いて水気を取ったら小さく切り、それを白コショウ、塩、タピオカ粉を混ぜた卵白に10 分間浸しておきます。
Step 4
フライパンに油を敷いて熱し、80%程度火が通るまで海老を炒めます。
(ポイント:後で火を通すので海老は完全に火が通る前に鍋から取り出しておきます。)
Step 5
フライパンを再び熱し、鍋に残った油を使って角切りにしたタマネギを焦げ目がつき、しんなりとしてくるまで炒めます。 次に、にんにくとしょうがを加えて炒めます。
( ポイント:鍋底が焦げつかないよう玉ねぎを炒める際に水を加えます。)
Step 6
均等に切り分けたアスパラガスと先程の海老を加え、さらに1分間強火で炒めます。
( ポイント:海老を炒めすぎず、且つアスパラガスの食感を残すために時間を見ながら手早く調理する必要があります。)
Step 7
火を止めてカシューナッツ、ネギ、白コショウ、バジル、塩を振りかけて味を整えます。その際、味見を忘れないようにしましょう。
Step 8
出来上がったらレタスの葉を器にして召し上がれ!
著者について
WayneはMake My Day Cooking Labのシェフ兼インストラクター。メルボルン留学中に料理を学び始め、2015年に台北へ帰国するとクッキングスタジオを設立。得意な料理はイタリア料理と台湾の家庭料理を組合せた創作料理。台湾料理を通じて世界中の人たちと「文化交換をする」ことをビジョンとしている。
Make My Day Cooking Lab
大安区永康街2 巷12 号4 階
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